演出とは一体?

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さん 2020年05月11日 11:35

漫画の演出って 何でしょうか?? Σ(-᷅_-᷄๑)

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いぬのみ さん2020年05月26日 23:00

「ネーム第一稿」と「ネームの推敲」のそれぞれにおける「選択」です。
ただし選択というのは常に人間が行っているもので、朝ご飯何食べるっていうこともそうだし、企画段階でも行っているわけですが(主人公どうする?とか)、ネーム段階の選択は全て演出と言い換えてもいいかもしれない、という話です。
セリフの推敲も演出ですし、構図の変更も演出です。そのシーンのコマ数を増やしたり減らしたりも演出です。より面白くするアイデアを出すことも演出です。
結局のところ「ストーリー」とかと同じくらいのマジックワードですので、役に立たない言葉です。あまり気にしない方がいいと思います。なんらかの具体的な行動をさすものではないので。帰納的な言葉であって、演繹的な言葉ではないのです。つまり、完成した作品(具体)を鑑賞するときに、ここの演出いいよな(抽象化)、という言い方で使うものであって、桃太郎が旅立つシーンの演出(抽象)どうしようかな(具体化)、というような言い方で使うものではないのです。具体性がない言葉なので使えないのです。それだったら「桃太郎が旅立つシーンで育ての親は泣くかな泣かないかな」とか「旅立つ後姿を描くか、それとも正面から桃太郎をとらえるかどうしようかな」とかそういう問いの方が楽しいわけです。そしてこの「具体」的な私のこの例えを指して、こういうのを「演出」(抽象化)というのですよ、という言い方しかできないのです。

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藍葉 さん2020年05月23日 23:02

言われて、パッと思いついた、演出が上手い漫画家さんは。

谷口ジロー先生
南Q太先生
岩明均先生
内藤泰弘先生
赤松健先生

メジャーどころばかりですが、そんな印象でしょうか。

漫画の「絵」や「物語」が読者から見て一番目立つ部分だとしたら、逆に「テーマ」や「メッセージ」が一番目立ちにくい部分だとして、それらを繋ぐのが「演出」ということになるかと考えています。

簡単に言えば「ニュアンスを伝える」ということですが、具体的には、

1)コマ割りの大小
2)フキダシの位置
3)構図

を駆使することになるかと思います。
それぞれ、コマ割りの大小は印象を、フキダシの位置は時間を、構図は空間を操作する際に工夫します。
それらを統合して「漫画を演出する」ということではないでしょうか。

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からあげくん さん2020年05月16日 18:16

できごと・感情の見せ方かなーと思っております!
同じできごと・感情でも見せ方で意味合い&伝わり具合がかわってきて
よく伝わる見せ方・意味合いの持たせ方を「いい演出」と呼ぶのではないかなと思います

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ごとう@マンガスクリプトDr さん2020年05月16日 10:58

演出って言葉、むずかしいですよね。
僕も編集者に演出がなっていないと言われるけども
一体何をすればいいのかよくわかりませんでした。

みんなは演出とはなんだと思うか、
演出を感じた瞬間とか好きな演出とか聞かせて欲しいです。

僕は室井大輔先生や森下suu先生が演出すごいな…と思っていつも読んでいます。

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中野の漫画妖怪イグチ さん2020年05月15日 23:16

言葉の概念次第な問題なので、ある意味哲学問答みたいになっちゃいますが、
私の解釈、私の意見として書いときます。
答え、というよりも、私はこう思うなあ、という程度です。



まず、「演出」という言葉の起源ですが、これは漫画が起源・最初ではありません。
私的な意見で言わせてもらうと、本来、用語としては「演劇」の方からきてます。

つまり、西洋で言うなら古代ギリシャ悲喜劇、やシェークスピア、
そして、日本で言うなら、歌舞伎や能、の方が発祥の発想なり業界用語だったものを、他のジャンルのエンタメでも取り入れまくって世界中に浸透した…のが順番的な理屈にはなると思います。



で、漫画を脱線して少々、演劇の話を解説します、すみませんがお付き合いください。
演劇では
誰が、いつ、どこで、何をして、どう盛り上がって、どう終わったか≒起承転結
は、
「脚本」という言葉で表されます。つまりここは、演出では「ありません」

一方で、歌舞伎で「見栄を切る」(具体的には寄り目で伝統ポーズ、大抵片手を前に出して片足立ちで一時静止する)

能で摺り足(足跡をたてず、体の上下動を極力抑え、滑っているように移動することで、人ではなく、宙に浮いている神様の役を演じてることを客に思い知らせる)

お囃子(盛り上がるところで歌舞伎に合う日本伝統式のbgm生演奏する)

どんでん返し(舞台の床全体にからくり装置を取り入れることで、床全体が回転動いて役者も小物も背景キットも全部動いていったん退場するので、客に、舞台や時間が変わった(一方そのころ、とか、翌日の朝、とか)ことを思い知らせる)(比喩表現の物語の意外性ではなくて、語源となった演劇用語そのものの方です)



ざっとあげて、「これらが演出であり」、前述の「脚本は演出ではない」、
に括ることになります。あくまで、理屈上は。


さて、では漫画の演出とは?の問いに戻りましょう。

難しいです。

漫画は、広く全人類歴史の長さからみると、比較的新しく生まれた若い文化です。

ゆえに、漫画の「演劇で言うなら演出にあたる要素は」どれに相当するであろうか?

が、問いを言い換えた問い(命題)になります。


ところが、漫画というのは、絵とセリフと擬音とカキモジとコマ割りと、そして(演劇だったら脚本にあたる)ストーリーが
「全部混じってて進行する、そこが特殊で、そこが最高に面白い、」という新形式エンタメです。少なくとも、歌舞伎や、シェークスピアよりは新参者な文化として。


となると逃げ口上っぽくなっちゃうんですが、他の方も仰るとおり、
漫画はその特性ゆえ「全部が脚本であり、全部が演出である」
とするしかありません。


強いて言うなら、理屈的には「起承転結めいた筋書きは冷静に整理整頓、推敲して、純度と完成度の高いものをめざすのが良さそう」

「カキモジやオオゴマや見開きページ、カッコいい必殺技を叫ぶ!などは、あまり理性でお堅く考えずに、むしろ人間のもうひとつの魂の側面、「感情」に任せて思い切った自分なりの個性的で派手なの狙おうとした方がいいかもね?」


くらいのアドバイスにはなりますが、
漫画は、そのメディアとしての特殊性から、「演出と、演出以外、には分けることができない」「それゆえ、古典の演劇や小説でヒットした作家や作風をまねて温故知新して『必勝法』を狙うことがそもそもできない」



ゆえ、最後に最高に無責任なアドバイスひとことで締めくくります

「ガンバレ!」

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小書会 さん2020年05月11日 22:44

一言でいえば「大体全部演出」です。わかりませんね。僕も言ってて不親切だと思いました。だらだらとした文章が読みたくなければ最後の段落数行とURL貼った白浜鴎先生のツイートを見てください。それがすべてです。

僕の中では「読む人が作品をどういう風に読むかを設計する作業」というふうに収まっています。このコマで目をくぎ付けにする!というのが演出で、このページは流し読みさせよう…というのも演出です。余計わからない……まあ、目的に合わせて作品を作ることです。

セリフ回しや伏線回収など他の媒体と共通する演出を除き、とくに漫画の演出として意識される部分に絞っていえば分かりやすい要素、演出を考えるときに手を付ける以下の項目が挙げられます。

・ページ配分
・コマ割り
・作画
――キャラクター
――背景
――トーン処理
――漫符

以上が漫画の演出を考えるときに工夫する主な要素たちです。

それぞれ個別に解説されている資料はたくさんあるのですが、演出ベースで説明することは非常に難しいです。というのも、漫画演出においてほとんどの場合2・3個以上の要素を組み合わせて同時に判断を下すため、それぞれの要素での説明ではなく「やりたいシーンに合わせた例」で説明したほうが実感も湧いてわかりやすくなるためです。多分ここで聞くよりバナーが出てるDr.ごとうかネームタンク行った方が早いんじゃないかな…

たとえば簡単なものだと
「小っちゃいコマが沢山続いて、次のページで見開きの城下町がドン!と出てくる」
「このコマでは背景を描くよりもトーンで重い空気を表現しよう」
「ひよこのPIYOPIYOトーン使おう」
「線は1本じゃなくて2本」
全部演出として考え得るものです。これらは演出の「方法」を決めるときに考えを練るものたちです。

話を序盤に戻します。演出は作品をどういう風に読むかを設計する作業だと言いました。つまり読んだ人に「大体こう思わせる」のが演出の目的です。「大体こう」の中身はいろいろなものが当てはまります。漫画で演出というものに困るときはこの目的わからなくなったときか、演出アイデアが出てこないときのどっちかです。

最初に「大体全部演出」と言ったのは、漫画を作るときに「ここ笑わせよう」としても「みんなここで読み流してもらう」にも「そうさせる演出」が必要になるためです。

正直文章でつらつら書いても伝わってる実感が湧きません。
なので「演出は読者をどうさせたいかという目的を達成するもの」ということを覚えてから以下の白浜鴎先生の「とんがり帽子のアトリエ」抜粋ツイートを読んできてください。「ちょっと退屈かもしれないシーン」を演出した例です。
https://twitter.com/shirahamakamome/status/902457458853011456

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